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抜き出し問題part2「抜き出しの基本」ー塾で教える解法、全部見せますー

こんにちは!
お助け中学入試国語 ゆりです。

抜き出し問題はどう考える?

前回は、「抜き出し問題には関わるな!」というテーマでお話をしました。
抜き出し問題は、非常にバランスが難しい問題です。
答えの材料になる場所が、傍線部と近すぎるとすぐに見つかってしまい、点差をつけることができません。
一方で、傍線部から遠く、さらにどこにあるかの推測ができないような問題であれば、いたずらに時間を空費するだけの悪問になってしまいます。
ですから、もし1分間考えても糸口が見つからないようであれば、いったん撤退するほうがよいと思います。
とはいえ、すべての抜き出し問題が悪問というわけではないのが難しいところです。
1点でも多く得点をしなければならないテストの場面では、すべての抜き出し問題に対して撤退することはできません。
正しい作法を身に付けることで、悪問とそうでない問題を見分けることもできるのです。
今回は、抜き出し問題を考えるときの作法をお話ししたいと思います!

抜き出し問題の基本

まず理解したいことは…
「抜き出しも選択肢も記述も、入り口は同じ!」
ということです。
以前もお話しした内容なのですが、読解問題を解くときは…

①答えの内容を推測する
②答えの場所を推測する
③本文から使えそうな場所をチェックする
④形式(記述・抜出・選択)に合わせて答える

という流れで考える必要があるのです。

ですから、抜き出し問題だからといって、特別な考え方をするわけではありません。
上記の流れの①~③までは、どの形式の問題も全く同じなのです。
抜き出し問題は、答えの場所さえ発見できれば、あとは誤字脱字に気をつけてそのままコピーするだけなので、最終ステップに難しさはありません。
その代わりに、①と②のステップで難易度調整をすることが多いため、きちんとした作法を身に付けておかないと、正解にはたどり着けないのです。

入試問題を使って

実際の入試問題を使って、抜き出し問題の正しい解法を解説したいと思います。

2017年洛南高附中より

(9)―線④「この不思議な二重唱」とは、具体的にはどういうことですか。それが分かる一文を文章中からぬき出し、最初の五字で答えなさい。(、。は字数に数えます)

内容の推測をする

まずは「内容の推測」について考えましょう。
傍線部で与えられた部分の分析を始めます。
「この不思議な二重唱」とあります。
「二重唱」という部分から、答えの内容には「二人」が「歌っている」という内容が入っていると推測できます。
「二人」とは、「カラスの研究者である筆者」と「カラス」のことを示しています。
「不思議な」という部分から、答えの内容には通常ではありえないようなことが書かれていると推測できます。
さらに「具体的には」という問題条件から、筆者がカラスの鳴きまねをしたとき、カラスがその調子に応えて同じようなリズムで鳴いたという描写が答えの内容であると考えられます。
ここまでが、「内容の推測をする」という作業です。

場所の推測をする

次に、場所の推測をしましょう。
答えがある場所の推測をするためには、前もって、文章全体の構成をつかんでおく必要があります。
「文章のどこに何が書いてあったか」をつかんでおくと、答えのある場所は容易に推測できるということです。
文章構成については、以前の記事でお話ししていますので、参考になさって下さいね。
論説の細部読解part5「文章構成」 - ゆりのお助け中学入試国語!

与えられた部分の初めに「この」という指示語があるため、傍線部の直前部分に答えがあると推測できます。
しかし、指示語のセオリー通り、傍線部の直前に答えがあるとは考えにくいです。
それでは、すぐに答えが見つかってしまいますし、「カラスはこちらの音声を認識した上で、その音声に反応している―つまり、私の鳴き真似に対して返事をしているのではないか。」という内容は、「具体的」という条件とも合いません。
答えがあると考えられる場所は、筆者がカラスの鳴き真似をしている部分、つまり、傍線部がある前の三段落だと考えられます。
これで、「場所の推測をする」作業が終わりました。

答えを探す

「作者とカラスの両者が鳴いて、共鳴している」という具体的内容を、傍線部の前の三段落から探すという方向性が決まったので、あとはその方向性に合うものを探すだけです。
内容の推測も、場所の推測も比較的容易にできたため、それほど難しくはありません。
答えは、「こちらが四声鳴けば向こうも四声鳴き、『カー、カー、カアカア』と鳴けば向こうも『カー、カー、カアカア』などと途中で調子を変えて鳴く。」という部分だと考えられました。
この部分であれば、内容・場所ともに、推測したものと合っています。
問題条件に「最初の五字で答えなさい」とありますので、一文の初めの五文字を間違えずに抜き出しましょう。
答えは「こちらが四」となります。

おわりに

いかがでしょうか?
抜き出し問題とは、「内容の推測をする」ことと「場所の推測をする」ことを正しくすれば、きちんと正解にたどり着くことができるのです。
今回の例のように、推測がすぐにできた場合は、答えを探しに行く価値があります。
ただし、もしもどちらかの推測ができなかった場合は、勇気を出して撤退しましょう。
撤退するか否かの判断力は、きちんとした手順で考え続け、解答に至る筋道を整理し続けた先に身につくものです。
ぜひ、一問一問の考え直しを大切にしてくださいね。

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お助け中学入試国語 ゆり

抜き出し問題part1「抜き出し問題には関わるな!」ー塾で教える解法、全部見せますー

こんにちは!
お助け中学入試国語 ゆりです。

抜き出し問題とは一定の距離を置こう

前回までは、選択肢問題がどのように作られ、どのように対策すれば良いかについてお話ししてきました。
今回からは、抜き出し問題についてお話ししていきたいと思います。

いきなりですが…
抜き出し問題には関わらない方がいい場合がある!

始まっていきなり何を言うのかと思われたかもしれません。
せっかくの得点のチャンスを、みすみす逃すのか?と思われることでしょう。
確かに、問題を目の前にして撤退するのは勇気のいることです。

しかし、入試直前期や、抜き出し問題の多い学校の入試問題解説のときには必ず話をすることなのです。
なぜ抜き出しには関わらない方がいい場合があるのか?
今回は、抜き出し問題の性質に触れつつ、そこのところをお話ししたいと思います。

抜き出し問題の作り方

次の問題を見て下さい。

「彼は、どんな人にでも分け隔てなく接し、思いやりがある人だ。だから、皆に好かれている。」

問「皆に好かれている」とあるが、なぜか。その理由を20字程度で「から」に続くように抜き出しなさい。
→「皆に好かれている」の直前に「だから」とあるので、その前が理由になると考えられる。これで、材料のある場所がわかった
さらに、「好かれている」理由を探すのだから、プラスのことが答えになるはずだ。これで、材料の大まかな内容がわかる
以上2点を踏まえて、条件に合うように答えを探すと「どんな人にでも分け隔てなく接し、思いやりがある(から)」となる。

このように、答えが「どこにあるか」「どんな内容か」の予測を、受験生が立てることで答えにたどり着いたかを判定するための問題が、抜き出し問題なのです。

抜き出し形式の問題点

しかし、上記の問題であれば、それほど厳密に考えなくても、皆さんは答えがわかったのではないですか?
抜き出し問題は、与えられた傍線部と答えが近過ぎると、あまり考えなくても答えがわかってしまうため、受験生の能力を正しく測ることができません。
ですから、答えの場所は「適度に傍線部から離れている」必要があります。

しかも、その内容が、「抜き出した部分だけを読んだときに、文法的に正しく、そこだけで文意が通っている」必要もあります。
「私は嬉しく感じた(から)」のような部分を答えにすることはできないということです。

文章の中に、偶然上記のような条件を満たした部分があったとき、はじめて抜き出し問題は成立します。

しかし、作問者は、抜き出し問題の答えにしやすそうな部分があると、多少解答に至る論理に飛躍があっても、ついそこを使いたくなってしまうのです。
なぜなら、何百枚の答案を一日で採点し、間違いがないようにチェックした上で、合否を出さなければならない中学入試では、採点の利便性が重要視されるので、1文字でも間違っていると不正解にできる抜き出し問題は効率が良いからです。

というわけで、利便性を重視して抜き出し問題を無理に作った結果生まれるのが、「なんとなく答えの内容はわかるけれど、その答えのあるはずの場所に答えがない」問題なのです。

このような問題に出会ってしまうと…
・あるはずの場所に答えがないため、焦ってしまう
・とりあえず闇雲に答えを探すため、時間を空費してしまう
・時間を空費した割に、答えが見つからない
・他の問題に使う時間が無くなる
・得点できるはずの問題に手をつけられなくなる

という、負の連鎖が起こるのです。

もちろん、きちんと論理を組み立てることで、ずばりと正解の場所がわかるような、素晴らしい抜き出し問題も存在します。
しかし、その裏で、先ほど述べたような悪問が存在することも事実です。
ですから、得点力をつける六年生後半の指導では、「抜き出しは、よっぽどしっかり目処がついた場合以外は手を出さずに後回しにしよう!」と言うわけです。

おわりに

「抜き出し問題には関わるな!」という、びっくりするような題名の回でしたが、意図はおわかりいただけたでしょうか?
「抜き出し問題は、探すのに無理がある場合があるので、少し考えてわからなければ後回しにしよう!」
ということなのですね。

しかし、もうすこし先の指導では、逆に抜き出し問題にだけ手をつけろ!という話もするのです。
その話はまたいずれ。上着が必要になるくらいの時期にお話ししたいと思います。
お楽しみに!

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お助け中学入試国語 ゆり

選択肢問題part4「問題のレベルを見抜こう!」ー塾で教える解法、全部見せますー

こんにちは!
お助け中学入試国語 ゆりです。

選択肢問題のレベルを見抜こう!

いよいよ、今回で選択肢問題の解法が最終回となります。
これまで、「選択肢問題の作り方」「正答率」「選択肢を分割する」等のアプローチから、正誤を判断する方法を説明してきました。
今回は、選択肢問題の難易度についてのお話をしたいと思います。

これまでにもお話ししてきたように、我々が国語のテストを作るときは、様々な形式の問題を、様々な難易度で用意するように心がけます。
なぜなら、入試までにできるだけ多くの問題のパターンに親しんでもらうことで、対応力を高めておきたいからです。

ときに、「うちの子は記述が全然できなくて…選択肢問題なら正解するんですけど…」という質問をお受けすることがありますが、それは問題の本質がつかめていないと言えます。
読解問題を解くときは、
①答えの内容を推測する
②答えの場所を推測する
③本文から使えそうな場所をチェックする
④形式(記述・抜出・選択)に合わせて答える

という流れで考える必要があるので、④だけができないというよりも、①〜③の活動が正しく行われていないことが多いのです。

テストを作る我々は、受験生がこの①〜④のステップを正しく踏めるような作問をします。
その際、難しい問題にするときは、①〜④のどこかに落とし穴を用意するわけですね。
落とし穴を増やせば、当然正答率は下がります。
選択肢問題で正解する力をつけるには、その問題のどこに落とし穴があり、どのくらいのレベルなのかを知った上で、間違えた問題の直しをしていく必要があるのです。

選択肢のレベルはどう決まる?

f:id:masa2001to2002:20170819062636j:plain

この表は、選択肢問題のレベルを確定するときに私が使用しているものです。
Aが最も易しく、Dが最も難しい問題ということです。
次に、項目ごとの説明をします。
「近」…答えの材料になる場所が、傍線部から比較的近くにある場合。近ければ近いほど難易度は下がる。
「遠」…答えの材料になる場所が、傍線部から比較的遠くにある場合。遠ければ遠いほど難易度は上がる。
「変化小」…選択肢の内容が、本文から見つけた材料とほとんど同じか、少しだけしか変化していない場合。
「変化大」…選択肢の内容が、本文から見つけた材料とはがらりと変わっている場合。具体化していたりまとめていたり、意味は同じだが別表現にしていたりといったバリエーションがある。
「消去法◯」…選択肢の部分ごとにケチをつけるところが比較的明確にわかるもの。最後の二つまで絞った後に、どちらか一方にバツをつけやすいもの。
「消去法✖️」…最後の二つまで絞っても、どちらかを決めかねるもの。明確なバツをつけることがしにくいもの。
以上のような点から選択肢を分析し、選択肢問題をADの四つのレベルに分類するのです。
Aは90%の受験生が正解するもの。
Bは70%の受験生が正解するもの。
Cは40%の受験生が正解するもの。
Dは正答率が20%を切るもの。
このように問題にレベルをつけると、テスト全体の正答率の予測を立てることができます。
例えば、ADまで、それぞれ5点の問題を5問ずつ用意すると…
A→5点×5問×90%=22.5点
B→5点×5問×70%=17.5点
C→5点×5問×40%=10点
D→5点×5問×20%=5点
となり、予測正答率は55点となるわけです。

入試問題に当てはめてみよう

この方法は、入試問題を分析する際にも役立ちます。
「自分の受験する学校は、難しい選択肢問題が多いが、消去法は有効だから、きちんとバツをつけよう」とか、「自分はこの学校の記述で得点できないが、難度も高いからしょうがない。その代わり、比較的易しいものが多い選択肢問題は必ず合わせよう」といったような、傾向と対策の分析に繋がるからです。
具体的に入試問題を使用して、選択肢問題のレベルを見ていきましょう。

レベルA

2016年龍谷大付平安中より
問5ー線③「特別な方策が必要」とありますが、その理由として最もふさわしいものを次の中から一つ選び、記号で答えなさい。
→ー線③をふくむ文の初めに「そこで」とあるので、「そこで」の前が理由となる。「根を地面にしっかり下ろして暮らしているので、何がおきてもそこから逃げるわけにはいきません」とあり、これと合う選択肢を見れば良い。
答えは「ア 植物はその場から動くことができないから。」である。
材料のある場所が傍線部から近く、選択肢の改変もあまりないため、レベルはAとなる。

レベルB

2017年関大第一中より
問3 ー線部①「ぼくはそこに使われている『フェア』という言葉が大好きだ」とありますが、それはなぜですか。もっともふさわしいものを次の中きら選び、記号で答えなさい。
→ー線部のすぐ後に「そこには」と指示語で始まる文がある。読んでいくと「『強弱』や『勝ち負け』の二元論を超えようとする意志が感じられるから。」とあるので、この場所が材料だとわかる。
解答は「エ 『フェア』という言葉には、相手との合意を前提にし、不釣り合いな関係を解消する姿勢が感じられるから。」であるが、材料の内容を大きく言い換えている。よって、材料は近いが選択肢の変化は大きいため、レベルはBとなる。

レベルC

2017年帝塚山中より
問8 ー6「ダニが生きていくためには、豊かさより確実さのほうが大切なのだ」とありますが、どういうことですか。その説明として最も適するものを、次の中から選んで答えなさい。
→「豊かさ」の説明は、前の段落の「匂いと体温と皮膚の接触刺激という三つだけ」という「みすぼらしさ」について述べた部分を自分で反対にして考えなければならない。つまり、「刺激をたくさん感じる」ということである。
「確実さ」の説明は、7段落も前にある「食物にありつくことができ」という部分であるため、かなり遠くに材料があるといえる。
解答は「エ ダニの生存にとっては多くの刺激を感じることより、限られた認知のなかで間違いなく食物にありつくことが大事であるということ。」となる。ウの選択肢と迷うが、前半に「刺激」の内容がないため、消去法が使える。よってレベルはCとなる。

レベルD

2017年神戸女学院中より
問八 ー線部⑦「子犬の匂いを嗅ぐように、やわらかな毛並に触れるように味わう」とはどのようなこと「表しているか、その説明として最も適当なものを選び、記号で答えなさい。
→ウの「美しく響かせる」や、エの「鋭くとらえ」は、ー線部のニュアンスと合わない。
ア「自ら奏でるピアノの音を、一音一音いつくしむように愛でること」と、イ「繊細な音の余韻を楽しむため、そっと静かに鍵盤をたたくこと」の二つは、どこかにはっきりとバツをつけることができない。
一方は◯で、もう一方は△になるような問題である。解説者泣かせである。
かなり前ではあるが、「大きな子犬と遊ぶよう」という表現があり、アとイのどちらがよりこの表現とぴったりかを考えると、アが正解と思われる。
材料が遠く、大きく変化しており、消去法も有効でないため、レベルはDとなる。

おわりに

いかがでしょうか。
ふだんはなんとなく解いている選択肢問題も、このような難易度の差があるわけです。
ですから、「選択肢問題だから解ける」というのは、国語の解き方の根本を理解できていないということになるのです。
入試問題にも、様々なレベルの問題があります。偏差値が高いからDレベルばかりが並ぶというわけではないのです。
受験生は、自分が受ける学校がどのようなレベルの選択肢問題を出題するかを前もって調べておき、対策を練っておく必要があるのですね。
そうしないと、問題の力を測りかねて、材料の見つけ方を間違えたり、考え過ぎて間違えたりといったミスが出てくるわけです。
今後の記事で、学校別・小問ごとに、レベル分けと解説を書いていこうと思っています。
お楽しみに!

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お助け中学入試国語 ゆり

選択肢問題part3「落とし穴を見ぬこう!」ー塾で教える解法、全部見せますー

こんにちは!
お助け中学入試国語 ゆりです。

間違いの選択肢を見ぬこう

二回前の記事で、選択肢の作り方についてお話しいたしました。
その順序は…
①正解を作る

②正解に近いが、微妙に違う選択肢を一つ作る

③明らかな誤答を二つ用意する

というものでした。

今回は、②と③のステップにおいて、どのように誤答になる選択肢を作るかをお話ししたいと思います。

正答率との関係

選択肢問題では、正解が一つであること(二つ選べ、の場合は二つ)が絶対条件となります。
正解と判断できるものが複数できてしまうと、作問ミスということになります。
ですから、確実に正解と言えるものをまずは一つ用意して、その後に、どこかでケチを付けられそうな選択肢を作って行くわけです。
その際、正解か不正解かが微妙なものばかりを作ってしまうと、正答率がぐっと下がってしまい、全体の正答率を予測しにくくなってしまうのです。
したがって、問題を解く我々は、次の二点を意識して問題を解く必要があります。
まずは、どこかに落とし穴があること。
そして、どのような落とし穴があるのかということ。

あらかじめ、これらの「ミスを誘う点」を知っておけば、落とし穴に引っかからないのは道理ですね。

間違いの選択肢の種類は?

それでは次に、間違いの選択肢にはどのようなものがあるかを整理してみましょう。

本文中に全く書いていない

2016年須磨学園中より
問八 本文の内容と合致しているものを次の中から一つ選び、番号で答えなさい。
誤答「2 人間らしい人間になることが現代社会を生き抜くための最も有効な手段であるが、その過程は猿の社会の文化と大きくかかわっていることに人間は思いのほか気づいていない。」
→選択肢前半の「人間らしい人間に~手段であるが」の部分は、本文中にそのまま書いてある内容。
しかし、後半の「その過程は猿の社会の文化と大きくかかわっていること…」の部分は、本文中に全く書かれていない。

本文とは反対の内容

2016年智辯学園和歌山中より
問三 -部①「熱い何か」とあるが、これを具体的に説明したものとして最も適切なものを次の中から選び、記号で答えなさい。
誤答「ア 他人事だと思って、勝手な考えを押しつけてくる『おばさん』への激しい怒り。」
→主人公は、-線部の前後で「おばさん」に「やるって言ってみなさい」と啓発され、その後に「二人で笑った。不思議と何とかなる気がしてきた」とあるため、「熱い何か」とは、プラス方面の心情であると考えられる。
つまり、マイナス方面のものは正反対の内容であるため、不適当であると考えられる。

本文に書いてあるが、問われた内容とはズレている

2017年東大寺学園中より
(二)-線部①「情報も同じです」とありますが、どういうことですか。その説明として最も適当なものを、次のア~エの中から一つ選んで、その記号を書きなさい。
誤答「ア 栄養バランスのとれたサプリメントだけの食事が味気ないのと同じように、簡単に手に入りすぐに活用できる情報のみを選んで取り入れるだけでは、生きる喜びは得られないということ。」
→この問題は、何が「情報」と同じなのかを考えるところから始める必要がある。
正しい内容は、-線部直前の「食べたものは大半が体から排出されます。そして、ごく一部が血肉になります。」という部分であるから、ウが正解になる。
しかし、アの「栄養バランスのとれたサプリメントだけの食事が味気ないのと同じように」の部分は、前の段落の要点である。
この部分は、本文中にはあるのだが、-線部①とは関係のない内容であるから、不適当であるといえる。

言い過ぎ表現がある

2017年奈良学園登美ヶ丘中より
問7―線⑦「あたしのほうにむきなおったばあちゃんは、にっと銀歯をみ見せて笑った」とありますが、このときの「ばあちゃん」の気持ちを説明したものとして最も適当なものを次の中から選び、記号で答えなさい。
→「100%」を匂わす表現が「言い過ぎ表現」であると考えられる。
今回は、「ア 先生のことが嫌いで反抗的な態度ばかりとっている」が不適当。そもそも文章の一部分しか切り取っていない入試問題なのだから、「ばかり」は言い過ぎとなる。

答えの内容が書いてあるが、論理関係がズレている

2016年同志社香里より
問六 この文章の内容に合うものを次から二つ選びなさい。
誤答「1 シカの駆除がおこなわれるようになってから、シカの数のバランスが崩れてきた。」
→「シカの駆除がおこなわれる」という内容は書いてあるし、「シカの数のバランスが崩れてきた」という内容も書いてある。
しかし、バランスが崩れた理由は本文中には書いておらず、「理由はよくわかっていない」と述べてある。
ゆえに「駆除→バランスが崩れる」という論理の組み立てがおかしいと考えられる。

方向性は同じだが、細かなズレがある

2017年大阪星光学院中より
問3 -線部②「わざと目をそらして、顔淵の方を見た」とありますが、なぜ孔子はこのようにしたのですか。その理由として最も適当なものを次の中から一つ選び、記号で答えなさい
→孔子は、弟子である顔淵と子路を比較した時、子路の方が浅はかであることを案じ、子路を諭そうと思ったと書いてある。
ここから、正解は「ウ よく考えもせずに自分の思いを述べようとする子路をおさえて、顔淵のように深く考えさせようと思ったから。」となる。
孔子は、顔淵を評価し、子路を反省させようとしているのだから、顔淵が中心となる選択肢は、たとえ流れに合っていたとしても、不適当と言える。
誤答は「ア 立身出世することばかりを考えている子路の理想よりも、顔淵の深い考えに基づいた理想を聞きたかったから。」となる。

おわりに

いかがでしょうか?
選択肢の誤答の種類について、理解していただけたでしょうか。
今回お話ししたような誤答の種類があるということを知った上で選択肢問題を解くことができれば、前もって「落とし穴」に対する対策を立てることができます。
当然、誤答にひっかかることも少なくなるわけですね。
選択肢問題でひっかかってしまう方は、テスト直しなどをするとき、自分がひっかかった選択肢が、上記のどのパターンの誤答であるかを分析してみましょう!





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お助け中学入試国語 ゆり

選択肢問題part2「細分化しよう!」ー塾で教える解法、全部見せますー

こんにちは!
お助け中学入試国語 ゆりです。

「なんとなく」を脱しよう!

前回から、選択肢問題の解法テクニックについてお話しています。
選択肢問題は、とりあえず記号を書きさえすればよいので、国語が苦手な子にとっては、非常にありがたい問題だといえます。
全く何も考えず、ヤマ勘だけでも、20~25%で正解することができるのですから。
国語が苦手な子の答案だと、漢字と言語事項を少し解いて、記述と抜出は全く書かず、とりあえず最後まで記号だけ埋めてあるといったものもよく目にします。
100点中20~30点くらいになってしまう子は、だいたいこのような感じの答案ですね。
では、60点くらいを取ることができる子の答案はどうかというと…。
記述である程度部分点を取れるし、抜出も正解するものもある。
記号は、正解と不正解が半々か少し正解が多い程度。
といった感じなのです。
実は、この両者の答案は、本質的にはほとんど変わりません。
なぜなら、両者ともに「なんとなく」解いているという点では共通しているからです。
なんとなく」解くことなく、正しい手順で分析的に問題にあたることができる子は、選択肢問題は完璧に正解することができます!
今後お話していく解法のテクニックを身に付けることで、「なんとなく」の状態を脱しましょう。

選択肢作成の難しさ

さて、具体的なテクニックをお話しする前に、選択肢作成の難しさについてお話ししたいと思います。
国語の問題を作るときに、一番難しいのが、この選択肢問題なのです。
意外に思われるかもしれませんね。
国語を専門的に学習されていない方ほど、記述問題を嫌がられます。
そのため、記述問題を作ることもやはり難しいのだと思われがちです。
しかし、実は逆なのです。
良質な選択肢問題を作ることこそが、国語の問題作成で一番我々の頭を悩ませるのです!

国語の問題に答えるときは、必ず本文中から答えの材料になるものを探します。
抜出の場合は、見つけた場所をそのまま写せばよいのです。
記述の場合は、字数制限に合わせて、見つけた場所を再構成すればよいのです。
記号選択問題は、「答えの材料になるものを探す」というステップの後に、その内容と合う選択肢を探し、ほかの不適当な選択肢を精査するという作業があります。
抜出問題は、使えそうな部分があるかどうかは文章によるため、作成は難しくありません。
使えそうな部分があればすぐ問題にできますし、そうでなければかなりの工夫が必要になります。
記述問題の場合は、ほとんどの場合は答えに使えそうな場所をそのまま形を少し変えて模範を作るだけですから、これもやはりすぐ問題を作ることができます。
しかし、選択肢問題は、複数の正解が出てしまうことを防ぐために、「必ず正解といえるもの」を作った後に、絶対に正解とは言えないが、受験生は迷うであろう選択肢を作らなければならないのです。
しかも、一定の難度を保ちながら…。
この作業が、作問者には非常にしんどいのです。

そこで、作問者が使う方法。
それが、「長い選択肢を作り、そのほんの一部分だけに誤りの要素を入れる」という方法なのです。
それまで書いてある内容がどんなに正しくとも、ある一部分だけでも間違っていれば、その選択肢全体を×にすることができます。
選択肢問題を作りやすくなるので、この方法は本当によく使われます。
問題を解くときは、この手法を逆手にとって、正解を見抜けばよいのです。

選択肢を細分化しよう!

そこで、「選択肢の細分化」を行うようにしましょう!
まずは、以下の図のように選択肢をいくつかの部分に分けます。
次に、それぞれの部分に「×」をつけていくのです。
」は、明らかに本文と同じ内容を述べているもの。
×」は、明らかに本文とは逆行しているか、全く述べられていないもの。
」は、正誤の判断がつかないもの。

f:id:masa2001to2002:20170812060956j:plain
この例だと、×が一つもついていない、イが正解ということになります。
一か所でも、明らかに×である部分を見つけることができれば、その選択肢は絶対に正解ではないわけです。
エのように、が続いていたとしても、最後で×がつけば選ぶことができないということです。このテクニックを使い始めた最初は「」をつけることが多いかもしれませんが、慣れてくればどういう内容に「×」がつくのかがわかってきます。
大切なことは、選択肢問題は「なんとなく」選択肢全体を見て答えを判断するのではなく、細分化して「ケチをつけていく」ことなのです。

2017年奈良学園中より

アメリカから来た「エイダン」には幼い妹がいます。エイダンの母は、その妹の世話につきっきりになってしまっており、エイダンのランチを用意することを忘れてしまうことがあります。
問題は、主人公の真人に対して上記のような状況を打ち明けた後、真人がエイダンに自分のサンドイッチを分け与えた部分に用意されています。

問2 -線①「エイダンは、ぼくをじっと見て、あたりをきょろきょろ見回すと、ぼくの手からすばやくとって口に放り込んだ」とありますが、このときのエイダンの様子を説明したものとして最もふさわしいものを、次のア~エから一つ選び、その記号を書きなさい。

→それぞれの選択肢を細分化しながら、×をつけてみます。

「母親と妹の愚痴をぶちまけたものの」→
「いらだちが収まらず」→
「食事をとる気にもなれなかったが」→×
「『ぼく』からサンドイッチを分けてもらえそうなので」→
「『ぼく』の真意を測りかねながらもその厚意に甘えようとしている」→

「これまでの学校生活でやりたい放題にしてきた自分が」→
「『ぼく』に同情されてまでサンドイッチを分けてもらうことは屈辱的だが」→×
「何か食べたいという欲望を抑えられなくて」→
「その申し出を受け入れざるを得なくなっている」→

「妹との関係をめぐってさびしさを感じながらも」→
「周囲には意地を張ったような態度をとっていたが」→
「思いもよらず『ぼく』からサンドイッチを分けてもらえることになり」→
「周りの目を気にしながらもその親切心を受け入れている」→

「母親に昼食すら準備してもらえず空腹を抱える毎日が続いていたために」→
「『ぼく』がいきなりサンドイッチを差し出したことを不審に思いつつも」→
「ようやく食べ物にありつくことができた幸福感で我を忘れている」→×

といった感じです。
アイエの選択肢には一つずつ×の部分がありましたから、多少の場所が残っていたとしても、正解はウであるとわかりますね。

おわりに

いかがでしょうか?
一度、お子様の解かれたテストの問題用紙をご覧になってください。
今回お話ししたような、細分化と分析ができている解答用紙は少ないと思います。
「なんとなく」で解いている限りは、六割~七割の壁を超えることはできません。
「長い選択肢をいくつかに分ける!」
「分けた部分に〇×△をつける!」

圧倒的に国語を得意にするためにも、また、苦手な子が少しでも正解の可能性を高めるためにも、「細分化と分析」を繰り返し、このテクニックを自分のものにしていただきたいと思います!



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お助け中学入試国語 ゆり

問題の解き方 ー塾で教える解法、全部見せますー

こんにちは!
お助け中学入試国語 ゆりです。

解法を身につけよう!

いよいよ、「設問に対してどのようにアプローチすればよいか」を考える段階に入ります。
他教科で例えるとすると…

・算数のつるかめ算は面積図を使う!
・理科の滑車の問題は、上下の力が対応することをとらえる!
・社会のグラフ読み取りの問題は、全体の傾向と特異点をつかむ!

などといった、テクニックを学ぶ段階です。
テクニックを知らなくても、基礎学力の高い子であれば、知識を自分で応用してなんとか正解します。
しかし、テクニックを学ぶことで、より効率的に、より素早く、より確実に正解することができるのです。
今回から、何回かに分けて、「選択肢問題」「抜き出し問題」「記述問題」の形式ごとの解法のテクニックをお話ししていきたいと思います!

テクニックを学ぶ前に…

これまでにお話ししてきた内容を振り返ると…

・各ジャンルの文章の紹介
・国語ができる子の家庭の習慣
・文章構成
・本の紹介
・国語の宿題のやり方
・夏期講習会の使い方
・文章理解の段階
・各ジャンルの文章の読解法

などが挙げられます。
これらの内容は、スポーツで例えるとすれば、「筋力トレーニング・体幹トレーニング」や、ドリブル・素振り・キャッチボールなどの「基礎練習」にあたるものです。
そのスポーツに適した体づくりや、基礎練習なくしては、一流選手への道は開きません。
基礎練習に膨大な時間を使い、その競技に必要な型を身につける。
その上でテクニック・技が活きてくるのです。

国語に関しても同じです。
まずは、たくさんの言葉を身につけること。
漢字を使うことに慣れること。
音読をし、目だけでなく耳からも情報を得ることに慣れること。
効率的な暗記の作法・考える作法を身につけること。
物語文の読書を通じて、想像力を広げること。
説明文・論説文の読書を通じて、相手を説得するために効果的な論理を学ぶこと。
様々なジャンルの文章に親しみ、世界を疑似体験しておくこと。
小学生としてできる限りの体験を積んでおくこと。

以上のようなものの全てが、国語力の基礎を作ります。

基礎とテクニックの関係

先ほどは、基礎を固めることの重要性をお話ししました。
基礎部分とテクニック部分の関係を図で表すと、以下のようになります。
f:id:masa2001to2002:20170811012523j:plain

「テクニック」の部分は、あくまでも解答に至る流れの「仕上げ」です。
皆さんも経験がおありかもしれませんが、国語が得意な子は、テクニックを全く学ばなくても、なんとなく高得点を取ります。
そういう子は、「語彙・漢字」と「文章理解」の部分で力があるため、なあまり深く考えなくても、なんとなく答えがわかってしまうのです。
羨ましい限りですね。
しかし、目指すべきは、このような状態です。
ですから、まずは「語彙・漢字」と「文章理解」について学ぶことが大切なのです。
この辺りが、「国語は勉強のしようが無い」と言われてしまう所以なのかもしれませんね。

テクニックの学習はいつ頃から?

先ほどは、基礎部分を学習することの重要性をお伝えしました。
しかし、入試前になってもずっと「語彙・漢字」だけを学習するわけにはいきません。
きちんと点数を取り、合格点を取るためには、テクニックの学習が必要です。
では、いつごろテクニックの学習を始めれば良いのでしょうか?
次の図をご覧ください。
f:id:masa2001to2002:20170811012535j:plain

低学年時

低学年の頃にテクニックを学ぶ必要は全くありません。
まずは、できるだけたくさん言葉を覚え、使えるようにして、体験を積むことが必要です。
生活の全てを言葉にできる力が必要です。
自然現象や身体の部分の名前を言えるようになること。
使える動詞を増やすことが目標です。

中学年時

3・4年生では、だんだんと文章理解の比重が高くなります。
心情を理解したり、論理関係の基礎を学んだりといった、高学年でも使用する、文章読解の基本を身につけていきます。
設問に対するテクニックの学習は、まだする必要はありません。

高学年

5年生になると、それまでの基礎学習に加えて、設問に対するテクニックを学習する機会を増やす必要があります。
ただし、5年生のうちはまだそれほど突っ込んだ学習は必要ありません。
ここにきても、大切なのはやはり基礎を固め、巨大な建物を造るための準備をすることです。
6年生では、テクニックを身につけるための学習を増やしていきましょう。
塾での指導も、だんだんとテクニック寄りに変化していきます。
黒板に書かれた内容をノートに残し、家での復習の時に再現してみましょう。
当然、基礎を学習するための時間は減っていきます。
ですから、6年生までにできる限り大きい基礎を作っておきたいのです。

おわりに

いかがでしょうか?
テクニックは、あくまでも、正解に至る筋道の出口の段階で使用するものです。
手っ取り早く得点したいからといって、国語の苦手な子がテクニックばかりを練習しても、使い物にならないことが多いのですね。
まずは、基礎を固めること!
次に、高学年からは、だんだんとテクニックを身につけること!

適切な時期に、適切な学習を進めていきましょう!
次回からは、選択肢問題のテクニックをお話ししていきます。
お楽しみに!

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お助け中学入試国語 ゆり

選択肢問題part1「基本をおさえよう」-塾で教える解法、全部見せますー

こんにちは!
お助け中学入試国語 ゆりです。

選択肢問題を正解するには

今回から、「選択肢問題」「抜出問題」「記述問題」の形式ごとの解法テクニックをお話していきたいと思います。
さて、お子様は選択肢問題がお好きでしょうか。それともお嫌いでしょうか。
おそらく、このような答えが返ってくると思います。
「記述は嫌いだし、それに比べると、選べばいいだけだから、楽かな」

気持ちはわかりますが、それは大きな間違いです!
国語の専門家から言わせると、実は記述問題よりも選択肢問題のほうが面倒な場合が多いのです。
今回から何回かに分けて、選択肢問題の難しさと、それをどう解きほぐすかについてお話をしていきたいと思います。

選択肢問題の作り方

当たり前のことですが、入試問題の裏側には、それを作成した学校の先生がいらっしゃるわけです。
どのような意図を持って、どのような目的でその問題は作成されているのでしょうか。
「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」
孫氏の有名すぎるほどの言葉です。
この言葉通り、まずは選択肢問題をしっかり分析していきましょう!

正答率から考えよう

まず、入試問題とはどのような性格を持っているのでしょうか。
一言でいうなれば、それは「選抜」ということです。
その学校の求める学力以上のものを持っている子かを確かめ、受験生を合格者と不合格者に分けるということですね。
当然、易しすぎる問題も、難しすぎる問題もよくありません。
満点が連発してしまえば、正しく能力を計ることはできませんし、0点が連発してもいけません。
塾の先生がテストを作るときもそうなのですが、正答率はだいたい60%から70%を目指します。
今後お話ししますが、記述問題は完璧な解答を作れず、全く書けないか、もしくは部分点だけを取ってくる子がほとんどです。
また、抜出問題は答えの場所が予測しにくい場合があるため、正答率もまた予測しにくくなる傾向があります。
記述・抜出ばかりだと、よっぽど問題を練るか、もしくは受験生の能力が高度であるかでないと、安定した正答率は見込めません。
そこで、選択肢問題を使用するわけです。
なぜ、選択肢問題は正答率を安定させやすいのか?
その仕組みは、問題作成のプロセスにあります。
次に、選択肢問題作成のプロセスを紹介します。

選択肢問題作成のプロセス

選択肢問題を作る際は、次のような流れが一般的です。

①正解を作る

②正解に近いが、微妙に違う選択肢を一つ作る

③明らかな誤答を二つ用意する

これらを、順に見ていきましょう。

正解を作る

まずは、模範解答となる選択肢を一つ作ります。
本文の内容をそのまま使えば難度は下がりますし、本文の内容を表現を変えて作ると難度は上がります。
正答率を上げたい場合は本文とほぼそのままで、下げたい場合は表現の変化の度合いを大きくすればよいのです。

正解に近いが、微妙に違う選択肢を作る

次に、正解と近い、受験生を迷わせるための選択肢を作ります。
正解とするには必要な要素が入っていないため、×とまではいえないが、△になりそうなものです。
正答率を挙げたければ、この選択肢を作らず、明らかに違う選択肢を正解以外の全てにすればよいのです。
逆に正答率を下げたければ、微妙な選択肢を正解以外の全てにすればよいのです。(勇気と技術が必要ですが…)

明らかな誤答を用意する

最後に、明らかに正解とは言えない選択肢を用意します。
本文とは全く反対であったり、「全く」「絶対に」といった「100%」を匂わすキーワードを入れたりすると、正解ではなくなります。
これらの選択肢は、国語の苦手な子は選んでしまうかもしれませんが、ある程度できる子であれば消去してくれます。
もし正答率を下げたければ、微妙な内容の選択肢を作ればよいのです。


以上のプロセスで問題が作られていることを知っておけば、対策は簡単です。
作成のプロセスとは逆のプロセスをたどって、正解にたどり着けばよいのです!

2017年奈良学園登美ヶ丘中より

具体例を使ってご説明しましょう。
2017年の奈良学園登美ヶ丘中の物語文、問7です。
プールの授業で、陰口を言われた主人公が、相手とけんかになります。
その後、相手にけがをさせた主人公だけが先生に叱られ、祖母がけんか相手の親に謝罪の電話をすることになった場面です。

問7―線⑦「あたしのほうにむきなおったばあちゃんは、にっと銀歯をみ見せて笑った」とありますが、このときの「ばあちゃん」の気持ちを説明したものとして最も適当なものを次の中から選び、記号で答えなさい。

まずは、明らかな誤答を見つけます。
「100%」を匂わす表現があれば、その選択肢は不正解と思ってよいでしょう。
今回は、「ア 先生のことが嫌いで反抗的な態度ばかりとっている」が不適当です。そもそも文章の一部分しか切り取っていない入試問題なのですから、「ばかり」は言い過ぎです。

次に、微妙に違うものを選びます。
―線部の前で、祖母は、主人公が気持ちを高ぶらせてしまうことがあることを認めつつ、あとで反省している様子を先生に述べて弁護しています。
さらに、主人公が相手を傷つけたことは間違いないわけですから、「ウ …口では謝りながら、心から謝っていないことを示して」や「エ 本当は自分も相手の方が悪いと思っている」という流れは不適当です。
ということで、答えは残ったイではないかと考えられます。
イは「孫の透子が友達を傷つけてしまったのにはきっと理由があり、もう十分に反省していると見抜いて、これ以上落ち込むことはないと安心させようとしている。」とあり、ぴったりと合っています。

おわりに

いかがでしょうか?
選択肢問題は、きちんと考えれば100%正解できます。
しかし、意外と多くの受験生が「なんとなく」文章を読み、「なんとなく」問題を読み、「なんとなく」選択肢を見て、「なんとなく」答えているのです。
この状況から頭一つ抜きんでるためには、正しいアプローチを学習する必要があります。
丁寧に正解を探るためのテクニックとして、「明らかに違うもの」を見つけ、「微妙なラインのもの」と「正解と考えられるもの」を絞り込むという発想を持つだけでも、正解する可能性はぐんと高まります!
ぜひ、試してみてくださいね。
選択肢問題攻略に向けて、がんばりましょう!


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