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入試問題分析ー2017年灘中1日目ー

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こんにちは!
お助け中学入試国語 ゆりです。

2017年灘中1日目の随筆・言語事項

今回は、2017年の灘中1日目を取り上げます。
灘中の特徴を上げるとすれば、「言語事項と記述」ということになるでしょう。
何十年間も同じ傾向で入試を続ける全国最難関の灘中。
そこには、語彙力の豊富さこそが国語の基礎であり、それを表現することが国語の中心であるという強い意志が感じられます。
今回も、各小問ごとにレベルを解説していきましょう。

2017年灘中1日目の解説


養老孟司さんの「虫の季節」からの出題でした。
養老孟司さんの随筆は、大ベストセラーとなった『バカの壁』もそうなのですが、構成を取りにくいものが多いです。一文ごとに話題が変わっていくような流れで、どこに何が書いてあるかをつかみにくいのですね。
灘では、選択肢や抜き出しで理解を問うことはあまりないので、その点は心配ありません。

問一の解説

―線部1「五月蠅と書いて『珍しい』と読まなければならない」とありますが、「五月」と「蠅」を合わせた「五月蠅」を「珍しい」と読まなければならないのはなぜですか。理由を答えなさい。

傍線部の直前に「五月蠅と書いて、『ウルサイ』と読ませる。でも今は違いますね」とあります。
使えそうな材料はこの部分だけです。
五月に蠅が出てくるので、ぶんぶんとうるさかった昔。でも今はそうではないのですから、反対にすればよいのですね。
答は「今は昔と違って、五月に蠅がでてくることは少なくなっているから。」となります。
塾が出している解答や、過去問題集を見比べると、「環境の変化」や「旧暦と新暦の違い」について触れている解答もありますが、オーバースペックでしょう。
本文から直接読み取れる、ぎりぎりの所を狙って解答を作るようにしましょう。
使う材料は傍線部と近く、少ないです。
しかし、その材料の改変は大きいため、レベルはBです。

問二の解説

―線部2「だから北海道でも少し早い」とありますが、なぜですか。理由を答えなさい。

傍線部に「だから」とあるので、論理関係をとらえるところから始めましょう。
すると、傍線部の直前に「千五百メートルを超える山では、五月は虫採りにはまだ早い。」とあります。
この問題も、使えそうな材料はここだけです。
とはいえ、これをそのまま書いても得点にはなりません。
なぜなら、「千五百メートルを超える山」の話をしていますから、傍線部の「北海道」との直接の関係が無いからです。
このギャップを、自分の言葉で埋めなければなりません。

手がかりは、高地と高緯度ということです。
答は、「北海道は、緯度が高いため、高地と同じように、五月でもまだ気温が上がらず、虫が出てこないから。」となります。
やはり、材料は傍線部と近く、少ないのですが、材料の改変は大きいため、レベルはBです。

問三の解説

空欄に入る最も適当な季節を漢字一字で答えなさい。
空欄の直前に「梅雨が明けて一週間すれば」とあるので、季節は夏です。
材料は近く、推測もしやすいので、レベルはAです。

問四の解説

波線部a「らしい」と同じ意味・用法のものを、ア~オの「らしい・らしく」からすべて選び、記号で答えなさい。
波線部は「この季節に出るらしい」となっているため、「推測・推量」の意味であるとわかります。
「すべて選び」という条件が若干難度を上げますが、「らしい」は頻出問題ですから、レベルはAです。

問五の解説

波線部b「連休」とは、「ゴールデンウィーク」のことですが、これは「ゴールデン」と「ウィーク」の二つの外来語を合わせたものです。次の1~8の空欄に適当な外来語を入れて、直後の外来語と合わせた一つの言葉を作りたいと思います。それぞれ最も適当なものを後のA~Hから選び、記号で答えなさい。ただし、同じものはくりかえして使えません。
1 「  」ワーク
2 「  」テンション
3 「  」ニュース
4 「  」ディッシュ
5 「  」ドリンク
6 「  」トレーニング
7 「  」フード
8 「  」コスト

A オーバー B スロー C ソフト D トップ E ハード Fハイ
G メイン Hトップ

「スローフード」や「ローコスト」などは少し聞きなれないかもしれませんが、消去法で正解できるでしょう。
レベルはAです。

問六の解説

波線部c「雨」、波線部d「風」とあいますが、次のア~エの雨または風を表す言葉を、春から始めて季節の順に並べかえなさい。
ア梅雨 イ夕立 ウ東風 エ木枯らし

外来語の問題があったかと思えば、今度は失われつつある日本の季節感を問う問題です。
「梅雨・夕立・木枯らし」は何とか季節ごとに並べたいところです。
「東風」を知っていた受験生は少ないでしょうが、灘中受験生なら学習してきたかもしれません。
とはいえ、梅雨が6月・夕立が夏・木枯らしが10~11月であることはわかるのですから、「東風」は春か冬であることは推測できます。
ですから、決して無理な問題ではありません。ほぼ二択ということですね。
答は「ウアイエ」となります。レベルはBです。

問七の解説

次の1~5の様子を表すのにふさわしい、「虫」が使われている言葉として最も適当なものをそれぞれア~オから選び、記号で答えなさい。
1 彼は大変不機嫌で、ささいなことでもすぐにおこりだしそうだ。
2 今日は家を出るときから何かが起こりそうな予感がしてならない。
3 特段理由があるわけではないのだが、あのひとはどうも気にくわない。
4 汚職などで不当な利益を手に入れている人たちのニュースを聞くと、不快でたまらない。
5 ねだれば友達がくれるから、遠足におやつを持っていく必要がないと考えている。
ア 虫ずが走る
イ 虫のいどころが悪い
ウ 虫がいい
エ 虫のしらせ
オ 虫が好かない

灘中受験生であれば、どの言葉も聞いたことがあるでしょう。
学習をしたことがある言葉も多いと思います。
形式も典型的ですから、ぜひ全問正解したいところです。
レベルはAです。

大問二の解説

次の1~5の空欄に入る言葉をひらがなで答えなさい。また、その言葉の意味として最も適当なものを後のア~オから選び、記号で答えなさい。
1「  」の頭も信心から
2くさっても「  」
3「  」の歯ぎしり
4まな板の「  」
5ひょうたんで「  」をおさえる
ア 力がないもの
イ 立派なもの
ウ つまらないもの
エ つかまえにくいもの
オ 悪あがきしないもの

典型的な慣用句の問題です。
「ひょうたんでなまずをおさえる」以外は聞いたことがあるでしょう。
いわしの頭も信心からはA、
くさってもたいもAです。
ごまめの歯ぎしりとまな板のこいはB、
ひょうたんでなまずをおさえるはCといったところです。

大問三の解説

動作を表す言葉には、多くの意味を持つものがあります。次の1~4の各組のa~dは、動作を表すある言葉を言いかえて説明したものです。それぞれなんという動作の説明ですか。ひらがなで答えなさい。
1a 水をまく。
b 目盛りをつける。
c 芝居を行う。
d 網を広げて投げる。

2a 医者に世話になる。
b 映画が上映される。
c 仕組まれたわなにはまる。
d お金や時間が必要になる。

3a 筋肉が急に縮んで痛くなる。
b 気をひいて誘い出す。
c 魚や虫を捕まえる。
d 上からぶらさげる。

4a 理屈が合ってよくわかる。
b 案が認められて成り立つ。
c 火が食物によく行きわたる。
d 声が遠くまでよく聞こえる。

1は、「うつ」です。「目盛りをつける」と「網を広げて投げる」は難しいです。他の二つから思いつきたいです。
レベルはC。

2は、「かかる」です。「映画が上映される」からは難しいです。レベルはB。

3は、「つる」です。「気をひいて誘い出す」と「魚や虫を捕まえる」からは難しいです。レベルはCです。

4は、比較的どれもわかりやすいです。レベルはAです。

大問四の解説

次の1~5の俳句の空欄に入る言葉として、最も適当なものをそれぞれア~オから選び、記号で答えなさい。ただし、同じものはくりかえして使えません。
1 「  」のその真下にて星座狩り
2 「  」の音突きぬけの明るさに
3 「  」の身をさかさまに初音かな
4 「  」が掠めし水のみだれのみ
5 八雲わけ大「  」の行方かな

ア うぐいす イ かわせみ ウ きつつき エ はくちょう オ ふくろう

灘中おなじみ、俳句の問題です。
ほとんどが初見だと思います。
用意された空欄の前後から、論理関係を導き出しましょう。

1は「星座狩り」がヒントです。星座は夜にでますから、「ふくろう」ですね。
レベルはBです。

2は「音突き抜け」がヒント。「きつつき」です。レベルはA。

3は「初音」がヒント。「うぐいす」です。レベルはC。他のものを合わせて、消去法で合わせたいですね。

4は「掠めし水」がヒント。狩をする「かわせみ」です。レベルはC。

5は「八雲わけ」がヒント。高いところを飛ぶ大きい鳥を想像しましょう。「はくちょう」です。レベルはB。

大問五の解説

次の1・2の各文は、二とおりに読み取ることができます。その二とおりの意味がわかるように、それぞれの文を(例)にならって書きかえなさい。

1 私はBさんと同じくらいその人が好きだ。
2 Cさんは、その人を自分の部屋に立ちよらせた。

典型的な出題ではないので、レベルはBでしょうか。
塾のテキストでは、主語述語修飾語の単元で類題があったかもしれません。
1 私→Bさん=その人
私=Bさん→その人
以上のふた通りを表現しましょう。

2 Cさん=自分の部屋←その人
Cさん→自分の部屋=その人
以上のふた通りを表現しましょう。

大問六の解説

次の1~4の熟語の―線部の漢字と同じ意味で使われているものをそれぞれア~オから選び、記号で答えなさい。
1辞典
ア辞職 イ辞世 ウ辞任 エ固辞 オ祝辞

2賛美
ア賛意 イ賛成 ウ賛否 エ協賛 オ賞賛

3質疑
ア質実 イ質問 ウ材質 エ実質 オ上質

4肉眼
ア肉食 イ肉声 ウ肉屋 エ果肉 オ牛肉

1は、レベルAです。「辞」には、「ことば」という意味と「辞める」という意味があります。
二つは全く違う意味なので、混乱は少ないでしょう。

2は、レベルBです。「賛」には「ほめる」という意味と「共感する」という意味があります。
どちらもプラス系なので、少し悩みます。

3はレベルA。「質」には「問う」と「内容」という意味があります。全く違う意味ですから、それほど迷いません。

4もレベルA。「肉」には「自分の身体」と「食物としての肉」との2点があります。ぜひ正解したいところです。

大問七の解説

次の1~3の意味の四字熟語を答えなさい。意味が反対になる漢字ひと組(合わせて二字)が必ずふくまれています。それ以外の二字は、同じ字をくりかえし使ってもかまいません。

1 あっちへ行ったりこっちへ来たり、混乱すること
2 今まで一度もなく、これからも起こらないようなまれな出来事。
3 ほとんど滅亡・敗北などしかかっているものを助けること。

例には「異口同音」が挙げられています。
「異」と「同」が反対の意味ですね。
どの四字熟語も、それ単体だと絶対に勉強したことがあるものです。
しかし、意味と、反対の意味の漢字のセットという条件だけが挙げられているだけだと、思いつきにくいかもしれません。
1は右往左往
2は空前絶後
3は起死回生
以上全てレベルBです。

おわりに

いかがでしょうか?
日本最高峰の灘中とはいえ、簡単に正解できるものもあることがご理解いただけたでしょうか?
しかし、合格者平均点が62、受験者平均点が57点であることを考えると、合格のためには8割以上の得点が必要となり、非常に厳しい入試問題であると感じていただけるのではないでしょうか。(しかも、制限時間はたったの40分間…!)
言葉の世界は、深く、そして広いです。
灘中は、何十年も同じような傾向で出題しているにも関わらず、問題が枯渇することはありません。
六年生になってから慌てて対策をしていると、間に合いません。
低学年時から、もしくは就学前から、未知の言葉に対するアンテナの感度を上げておく必要があるのですね。
過去問題集・赤本をもとに、しっかりと傾向をつかんでくださいね!

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皆様とお子様が、笑顔で中学入試を迎えられますように。

お助け中学入試国語 ゆり

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