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入試問題分析ー2017年灘中二日目①ー

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こんにちは!
お助け中学入試国語 ゆりです。

2017年灘中2日目の随筆①

今回は、2017年の灘中1日目の大問一を取り上げます。
灘中の特徴を上げるとすれば、「言語事項と記述」ということになるでしょう。
何十年間も同じ傾向で入試を続ける全国最難関の灘中。
そこには、語彙力の豊富さこそが国語の基礎であり、それを表現することが国語の中心であるという強い意志が感じられます。
今回も、各小問ごとにレベルを解説していきましょう。

2017年灘中2日目の大問一の解説


上橋菜穂子さんの『物語ること、生きること』からの出題でした。
上橋菜穂子さんは、「守り人シリーズ」や『鹿の王』の作者として有名です。
『物語ること、生きること』は、上橋さんが作家として大成するまでの道のりを描いた作品です。
どのような作品に、どのような言葉に影響を受けてきたか。
目頭が熱くなる言葉でいっぱいです。
↓ぜひ、全文をお読みください。

まずは、構成をつかんでおきましょう。

小学生のころ、叔父の言葉により、大学院まで進学して研究者になろうと考える

偉人伝を読み漁り、自分との共通点を見出してうれしくなっていた。

偉人には、学ぶことへの飢えがある。

人生は一度きりしかないが、その限られた時間の中で、自分にできる学びを繰り返すことで、次世代へとその意志を受け継ぐ。

灘中は、その問題のほとんどが記述問題であり、選択肢問題や抜き出し問題は少ないです。
また、「~字以内で書け」といった条件が設けられることも少ないため、解答用紙に用意された行数から、記述に必要な材料の数を推測する必要があります。
少なければ一行(15字程度)、多ければ三行(50字程度)ですから、それほど大きい記述問題ではありません。
しかし、一から自分の言葉でまとめたり、本文に材料があっても、それを大きく改変したりと、決して冗長になることなく、本質をまとめる必要があります。

問一の解説

―線部A~Dのカタカナを漢字に改めなさい。

灘中の漢字は、本文の中の言葉を使って問題が作られます。
小学生の既習漢字を使っていて、かつ小学生には縁遠い言葉がばんばん出てくる文章があれば難度を上げることができますが、そんな都合の良い文章はあまりありませんね。
ですから、灘中の漢字問題はそれほど難しくありません。

A叔父ならではのケンカイ
中学受験生であれば、一度ならずとも練習したことがあるでしょう。
文脈から、「見る」「理解」という意味も推測が可能です。
レベルはAです。

B偉人たちのギャクテンゲキ
「逆転」も「劇」も思いつきやすいです。
レベルAです。

C祖母の家のヤネウラ
限りなく100%に近い正答率でしょう。
レベルAです。

D日がれる
こちらも、限りなく100%に近い正答率でしょう。
レベルAです。

問二の解説

―線部1「三つ子の魂、恐るべし」とありますが、ここから筆者がどうなったことがわかりますか、答えなさい。
「三つ子の魂百まで」の意味を知っていると有利な問題です。
「小さい頃に身に付けた習慣・性質は、歳を取っても変わらない」という意味ですね。
これを、傍線部の直前の内容を使い、言い換えればよいのです。
「小さい頃に身に付けた」→小学生の頃に心に決めた通り
「歳を取っても変わらない」→大学院まで進学したということ
以上2点を書けば正解です。
傍線部の直前に材料があり、しかもそれほど改変せずとも書けるので、レベルAです。

問三の解説

―線部2とありますが、「偉人伝の人たち」は「ウルトラマン」とどのような点が違いますか、答えなさい。

傍線部の中に、「地続きのヒーロー」という表現があります。
「ウルトラマン」は筆者とは全く違う世界にいますが、「偉人たち」は筆者と共通点があったということですね。
あとは、傍線部の後の6行を使い、筆者と偉人たちの共通点をまとめましょう。
答えは「偉人たちは完全無欠ではなく、人とは異なる欠点や過剰さを生かして道を切り開いた点。」となります。
材料は傍線部の近くですが、少し量が多いです。ただし、材料の改変はそれほどないので、レベルBです。

問四の解説

―線部3とありますが、筆者はどうして「すっかりうれしくなってしま」ったのですか。理由を答えなさい。

傍線部の直前に、「私も本の虫だったので」とあります。
理由を答える問題なので、この部分が中心の材料だとわかります。
しかし、これだけでは正解になりません。
「私」とあるので、私が誰と同じだったのかをつかみましょう。
それは、「キュリー夫人」です。
キュリー夫人も筆者と同じく「本の虫」だったことを知って、偉人と自分が同じ性質をもっていたことで身近に感じ、嬉しかったのですね。
答えは「偉人であるキュリー夫人が自分と同じく読書に没頭していたことを知り、身近に感じたから。」となります。
材料は多めですが、その場所は近く、そのまま使えるので、レベルBです。

問五の解説

―線部4「学ぶことへの飢え」とありますが、「飢え」というたとえを用いることによって、どのような様子が表現されていますか。わかりやすく説明しなさい。

傍線部の直前に「あの」という指示語があるので、材料はその直前の部分にあると推測できます。
キュリー夫人がどのような姿勢で学んでいたかをまとめればよいのですね。
「飢え」とは、食物を欲してやまない状況のことです。キュリー夫人は、食事もそこそこに、生活の全てを研究に費やしていたのです。
答えは「生活の全てをぎせいにしても学び足りないほど、ひたすら勉強する様子。」となります。
材料の場所は見つけやすいですが、変化させる必要があるので、レベルBです。

問六の解説

―線部5「それだけのこと」とありますが、どのようなことですか。わかりやすく説明しなさい。

指示語の内容を追う問題です。
材料は傍線部の直前の「実験を繰り返しながら、みんながページをめくっていて、最後にページをめくったときに『あった!』と言ったのが自分だった」という部分だとすぐにわかります。
あとは、この部分を、問題の指示通りに「わかりやすく」言い換えましょう。
材料の中には「ページをめくる」という比喩が用いられています。
これを言い換えると、「わかりやすく」説明したことになります。
「先人が実験を繰り返し進めた研究をもとに自分が研究を進めていた結果、ぐうぜん自分が大発見できただけだということ。」となります。
材料の場所は明確ですが、変化の度合いは大きいです。レベルBです。

問七の解説

―線部6「一回性の命」とはどのようなものですか。自分の言葉で説明しなさい。

傍線部を「自分の言葉で」説明する問題です。
つまりは、本文中に材料となる部分が無いということになりますね。
ただし、傍線部の内容はそれほど難解ではないため、レベルはCです。
問六で説明したように、筆者は「先人の研究成果があって、それを自分が受け継ぎ、また次の研究者にバトンを渡していく」と考えているのです。
なぜバトンを受け継ぐ必要があるかというと、人間は「一回性の命」しか持たないため、バトンを受け継ぐしかないということなのです。
ということで、答えには「一度きりしかない」といった内容を入れればよいとわかります。
解答欄が1行しかなく、15字程度でまとめる必要があります。
答は、「人生は一度きりだということ。」となります。

問八の解説

―線部6「自分のページをめくっていかざるをえない衝動」とありますが、「ページをめく」るとはどのようにすることですか。問題文中の―線部6以降の言葉を用いて答えなさい。

条件に、傍線部6以降の言葉を用いてとあるので、文章の最後の7行を使えばよいとわかります。
また、ここまでの問題から、「ページをめくる」とはどうすることなのかもつかむことができたでしょう。
材料は多いですが、範囲の指定もあり、内容の推測がしやすいため、レベルはBです。

まず、答えの中心を決めます。
「ページをめくる」→「誰も解くことができなかったことに挑み続ける」
これを中心にして、理由をつけたし、説明していきましょう。
「有限の命を生きる中で」
「それでも何かを知りたいと思い」
以上3点をまとめましょう。
答は「有限の命を生きる中で、それでも何かを知りたいと思い、だれも解くことができなかったことに挑み続けること。」となります。

おわりに

いかがでしょうか?
1日目の国語では、合格するためには8割程度の得点が必要でした。
2日目は、7割程度の得点が必要です。
今回の解説からお分かりいただけると思うのですが、全国最難関の灘中の国語といえど、レベルAやBのものもあるのです。
(文章難度・言い換えの度合いなどで、当然他の学校よりも難しさは上なのですが)
レベルAは絶対に正解し、レベルBも正解、もしくは部分点を多めにもらう解答を作る必要があるのです。
灘中に合格するためには、「きちんと傍線部で与えられた内容を理解すること」に加え、「本文中から材料を探し、それを自分の言葉で再構成すること」が必要なのです。
いずれお話ししたいと思うのですが、これは東京大学の現代文の入試傾向と全く同じなのですね。
灘中卒業生の多くが、その進路に東京大学を選んでいることと、無関係とは思えませんね。
中学受験生の皆さんも、今学習している内容は、6年先の大学入試と直結しているのだということを理解し、手を抜かずにがんばってほしいと思います。

過去問題集・赤本をもとに、しっかりと傾向をつかんでくださいね!

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皆様とお子様が、笑顔で中学入試を迎えられますように。

お助け中学入試国語 ゆり

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